税務情報

2010.05.31.

「小規模企業共済法の一部を改正する法律」が成立

第174回通常国会において、平成22年4月14日に「小規模企業共済法の一部を改正する法律」が成立し、同21日に公布されました。
 平成23年4月までに施行されることとされていますが、施行日や制度の細かな内容につきましては、今後、政令や経済産業省令等によって定められます。

制度の内容について簡単にご説明します。
<小規模企業共済制度とは?>
小規模企業共済制度は、個人事業主や小規模企業の役員が掛金を積み立てておき、事業をやめたときや会社役員を退職した後の生活に備えておくための共済制度で、小規模企業共済法に基づいて、国が全額出資している独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しています。

<加入できるのは?>
 常時使用する従業員の数が20人以下の建設業、製造業、運輸業、不動産業、農業等の個人事業主または会社の役員
 常時使用する従業員の数が5人以下の商業(卸売業・小売業)、サービス業の個人事業主または会社の役員

といった、事業を営む個人事業主や企業の役員などに限られます。

<掛金はいくら?>
掛金月額は、1,000円から7万円までの範囲(500円刻み)で自由に選べます。また、 掛金は税法上、全額が「小規模企業共済等掛金控除」として課税対象所得金額から控除されます。
なお、掛金は、加入者たる個人事業主や役員本人が負担します。

<受取金額はどのくらい?>
掛金の額や加入期間、受取事由などにより異なりますが、一例として、月々の掛金が1万円、加入期間が30年間という場合には、受取金額は380万円から430万円とされています。

<改正の内容は?>
加入対象者に個人事業主の「共同経営者(個人事業の経営に携わる個人)」が追加されます。
法人の場合には、代表者の家族を役員にすることにより、家族も加入することが出来るのに対して、個人事業者の家族は加入できないというのがこれまでの制度でした。
ここに、個人と法人の差異があったため、個人事業者の家族も「共同経営者」と扱うことで、配偶者や子供の加入が認められることになります。

詳しくは、中小企業基盤整備機構のWebサイトをご覧ください。


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