2011.07.01.
経営手法のひとつである「オープンブック」をご存知ですか?
オープンブックとは、財務諸表などの経営数字を社員に公開することです。
経営計画におけるオープンブックとは、会社の業績や利益計画の目標数値などを公開することを意味します。
しかし、なぜ経営数字を公開することがいいのでしょう?
それは、社員が会社の状況を知ることで、目標を共有するようになるからです。
もし、経営数字を公開せず、今の状況が良いのか悪いのかも知らせずに、社長が「一緒に戦おう!」と口で言っても、社員は戦う気になりません。
何も知らされないということで、疑心暗鬼を生むこともあります。
一方、経営数字を公開することに慎重な社長さんのなかには「赤字になったら、経営数字を教えたくない」とおっしゃる方もいるでしょう。
気持ちはわかりますが、社員が社長と経営理念を共有していて「自分たちも頑張らなければ」と思ってくれれば問題ありません。
なので、会社の数字目標は全社員が共有し、部門の目標はそのメンバーで共有しましょう。
ただし、経営数字のすべてを社員に公表するわけではありません。例えば、損益計算書のなかの販売管理費については全体の数字だけを公表し、内訳まで出す必要はありません。
実数でオープンにできなければ、予算の合計数字だけでも構いません。重要なのは、オープンにするという姿勢です。
オープンブックにすると、社員が自主的に動くようになります。全社の心をひとつにするには効果的といえるでしょう。