2011.02.20.
帝国データバンクは1月31日、2010年の医療機関と老人福祉事業者の倒産動向調査の結果を公表しました。
倒産件数は、医療機関が41件、老人福祉事業者が17件。
過去最高を記録した09年からは減少しました。一方、負債額の合計については診療所と歯科医院で過去最高となりました。
2010年の医療機関の倒産件数は、病院が13件、診療所が16件、歯科医院が12件で、合計41件。09年の52件から減少しました。
なかでも診療所の倒産は09年の27件から16件と、大幅に減少。
診療所は01年から09年までに全国で5,616施設増えたことで、倒産件数もそれに応じて増加基調とみられていましたが、減少に転じました。
診療所の倒産減少要因としては、09年12月施行の「中小企業金融円滑化法」が大きく影響したと推測されています。
中小企業金融円滑化法は、中小企業者などに対する貸付条件の変更などの措置を、金融機関に努力義務として課しているものです。
10年の倒産時負債額合計は診療所が129億5400万円、歯科医院が31億4200万円で、いずれも過去最高。
倒産態様別では診療所、歯科医院、老人福祉事業者の8割超が破産となっております。